うつっぽいなら、白米とパンをやめてみませんか?
1.白米・パン・砂糖が『うつ』を招く
白米・パン・砂糖。これらは糖質が豊富な食材です。
糖質が嫌いな人はいないでしょう。
糖質制限をしている僕も、糖質は大好きです・・・。
「じゃあ何で糖質制限してるんだ?」
理由は簡単。
『うつ』から抜け出したかったからです。
なぜ白米・パン・砂糖といった糖質が『うつ』を招くのか?
それは糖質が血糖値の乱高下を招き、神経伝達物質の分泌をかき乱すからです。
糖質が『うつ』を招くメカニズムは以下の通りです。
- 糖質を摂る
- 血糖値が上がる
- 血糖値を一定に保つため、血糖値を下げるホルモン―インスリンが分泌される
- 血糖値が下がり過ぎる
- 低血糖状態は危険なため、血糖値を上げるホルモンが分泌される
- 過剰なホルモン分泌で自律神経が乱れ、『うつ』っぽくなる
自律神経とは自分の意志でコントロールできない機能をつかさどる神経です。例えば、心臓の鼓動や胃腸の動きは自律神経によってコントロールされています。
自律神経が乱れると以下のような症状が現れます。
- 何となく不安
- 心が消耗しやすい
- 常に疲労感がある
- イライラする
- 集中力が続かない
上記のような糖質が招く血糖値の乱高下は、多くの精神疾患の原因となっています。
このような症状を抱えている人が精神科・心療内科に行くと何が起こるか?
高確率で抗うつ剤と睡眠薬を渡されるでしょう。
そして、中々治らない。
なぜなら、そもそも原因が血糖値の乱高下だから。
全ての『うつ』が血糖値の乱高下とは言いません。
しかし、多くの『うつ』の背後には血糖値の乱高下が隠れています。
「抗うつ剤を飲んでいるのに、一向に良くならない」
そんな場合は、糖質過剰になっていないかをチェックしてみてください。
2.糖分は脳の栄養?
「いや、でも糖分は脳の栄養でしょ?」
糖質制限をしているとよく聞かれます。
結論から言うと、脳のために糖分を摂取する必要は全くありません。
むしろ脳に疲れを招くのでNGです。
先ほども説明したように、糖質を摂取すると血糖値が乱高下して『うつ』を招きます。
この状態は脳が疲弊している状態です。
「じゃあ脳のための栄養素って何だ?」
その答えはタンパク質です。
タンパク質と言うと”筋肉”をイメージするかもしれませんが、実は脳の神経伝達物質の主原料でもあります。
タンパク質が不足して神経伝達物質をうまく生成できなくなると、メンタル不調を招きます。
3.白米・パンを止めたら食べるものが無くなる?
「白米・パンを止めたら何を食べるんだ?」
糖質制限をしていると、よく聞かれます。
結論から言うと、肉・魚・卵・大豆が食事に中心となります。
これらは糖質が無く、高タンパクです。
食事を考える際は主菜を軸にメニューを考えます。
「いやいや、肉・魚・卵とかで脂肪に偏ると健康に悪いでしょ?」
これもよく聞かれます。実際は肉ばっかりでも問題ないんですよね~。
むしろ糖質ばっかりの方が危険ですね。
というのも、2017年にランセットと言う権威ある科学雑誌に掲載された論文が世界に衝撃の報告をしたのです。
脂肪摂取割合が多い人ほど死亡率が低く、炭水化物摂取割合が多い人ほど死亡率が高いという報告です。
つまり、肉・魚・卵に豊富に含まれる脂肪は悪者ではないのです。
むしろ、控えるべきは炭水化物や砂糖などの糖質なのです。
4.それでも白米・パン・砂糖を食べたいなら
近年は糖質制限が市民権を得た影響で、糖質制限フードが多数販売されています。
糖質制限米 や糖質制限パン 、さらには糖質制限スイーツ など探せばたくさん出てきます。
そのため、糖質制限の敷居も下がってきています。
白米・パン・スイーツが大好きなあなたも、糖質制限に無理なくチャレンジできます。
↓糖質制限米はこちら↓
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↓糖質制限スイーツはこちら↓
5.最後に
糖質について色々書きましたが、僕は糖質そのものは大好きです。
ただ、その代償を知り、恐ろしい存在だと感じるようになりました。
「糖質制限=ダイエット」という認識は強いですが、『うつ』対策の手段としても有効です。
もし薬物療法で効果が出ずに悩んでいるなら、糖質制限を行う価値はあります。
努力の方向性さえ間違えなければ、『うつ』は必ず治ります。
『うつ』を治す努力として重要なのが、糖質制限を軸とした食事です。
『うつ』を治すための食事について、より詳しく知りたいなら「ツライときは食事を変えよう ― はじめてのオーソモレキュラー栄養療法 ―」という本がオススメです。
本書の著者の溝口徹先生は、栄養療法の第一人者で、数多くのうつ病患者を救ってきました。
溝口先生の著書は複数持っていますが、本書はマンガで書かれているためとても読みやすいです。
マンガではありますが、中身は栄養療法のエッセンスが詰まっています。
最後になりますが、この記事があなたの『うつ』脱却の一歩につながれば、これ以上の喜びはありません。
2分でできるサバ缶料理。青魚パワーでうつを消し去れ!
そんなうつに効果的な食べ物としてオススメなのが、炎症を鎮める効果のある青魚サバです。
なかでも、サバを缶に詰めたサバ缶は、
- 安い
- 保存がきく
- どこでも入手できる
という優れた食品です。
今回はそんなスーパー食材サバ缶の簡単レシピをご紹介したいと思います。
このレシピは超簡単で、調理時間はなんと2分です👍
用意するものは2つ。
「サバ缶」と「チゲスープの素」です 。
調理の工程は以下の3ステップです。
ステップ1
鍋にサバ缶とチゲスープの素を入れる。
ステップ2
サバの身をほぐしながら火をかける(弱火)。
ステップ3
2分加熱したら完成。
以上です。
「シンプル過ぎやろ!」
と言われそうなレシピです(笑)
仕事が遅くなって時間が無い時にも助かるレシピです。
サバの底味とチゲの風味がうまくマッチした料理です。
余力のある場合は、ネギを入れたら香味野菜パワーでよりおいしくなります。
お手軽レシピではありますが、サバの青魚パワーを摂取できる高栄養料理です。
ビタミン・ミネラル・DHAという青魚パワーで栄養失調から脱却し、回復の一歩を踏み出しましょう!
「心配しすぎる、考えすぎる、備えすぎる」→それ、社交不安症かもしれません。
1.社交不安症とは?
社交不安症とは、人と接する恐怖感・不安感が大きく、社交的な場面で極度に緊張する不安症です。かつては対人恐怖症とも呼ばれました。
社交不安症は悩んでいる本人さえも性格の問題と思い込み、病気だと認識していない人が多いと言われます。本人でさえ病気と認識していないため、周囲はなおさら病気などとは思っていません。「誰でも緊張はするもの」「気の持ちよう」「場数を踏めば大丈夫」という無茶ぶりな激励が患者を孤立させることもありえます。
社交不安症は性質上、社会的孤立を招きやすい病気です。学校や会社といった社会的行動が避けられない場所が苦痛に感じられ、不登校や退職につながるケースも珍しくありません。あるデータによると、社交不安症患者の4割が無職とも言われています。
社交不安症は放っておいて勝手に治る病気ではありません。その一方で、治療をすれば治る病気です。どうか「性格だから」と諦めるのではなく、「治療すれば治る」と希望を持ってください。
2.社交不安症の症状
病気を治す第一歩は病気を知ることです。病気の症状を知れば、「自分は今こういう状態だな」と客観視することができます。それでは社交不安症の症状を見ていきましょう。
2-1.心配しすぎる
社交不安症では、「自分がどう見られているか」にとらわれ、他者からの評価が心配しすぎます。失敗を極度に恐れ、「変じゃないか?」という不安・緊張が長く付きまといます。
社交不安症でなくとも、人前で話す場面では緊張はありますが、社交不安症の場合は頭が真っ白になる、手足が震える、汗が止まらなくなる、と度を過ぎた緊張状態に襲われます。これら症状が「自分は変なんだ」と思わせ、他者の目を心配するという悪循環に陥ります。
2-2.考えすぎる
社交不安症では、悪い結果ばかりを考えて回避行動を取ることがあります。その背景には他者からの批判や否定を極度に恐れる心理があります。相手には否定の意図が無くても、物事を否定的に解釈する傾向もあります。
2-3.備えすぎる
社交不安症では、心に付きまとう不安から細かな対策を立てがちです。しかし、社交不安症では細かな対策を立てまくる傾向があり、対策の負担が本人を圧迫します。不安感への対策が減ることは無いので、負担は増える一方です。対策はやがて回避行動へと変わり、社会的な場面を避けるようになります。
3.個別の症状
社交不安症は人前で”何か”をする状況に不安と緊張を感じます。その”何か”には次のようなものがあります。
- 人と話すのが恐い(対人恐怖)
- 人前で話せない(スピーチ恐怖)
- 電話に出られない(電話恐怖)
- 視線が恐い(視線恐怖)
- 人と一緒に食べるのが苦痛(会食恐怖)
- 人前で文字を書くと震える(書痙)
- お腹が鳴るのが心配(腹鳴恐怖)
- 人が近くにいると排尿できない(排尿恐怖)
社交不安症でない人からは、「そんなことで・・・」と思うような場面でも、社交不安症患者の場合は大きな苦痛になります。深刻になると苦痛な状況を回避するために社会生活すらままならなくこともありえます。
ちなみに僕は排尿恐怖を抱えています・・・。ひどい時は尿意があっても排尿できないため、トイレが心配でならなかった時期もあります。今は症状は改善して、トイレの心配は無くなりました。
4.治療法
社交不安症には認知行動療法を主軸として、薬物療法を併用することが有効です。
認知行動療法とは、認知の偏りを見直し、気持ち・行動を改善していく治療プログラムです。社交不安症では心配しすぎ、考えすぎ、備えすぎの3つを改善していくことになります。
プログラムの実例を2つほど挙げます。
1つはマイルールの見直しです。社交不安症の人は不安に駆られて過剰な対策を作り過ぎる傾向にあります。例えば苦手な発表をする際に
- 顔を見られないように資料で顔を隠す
- 原稿は一字一句決めておく
- 手の震えを見られないように手を隠す
などといったマイルールを設けていることが多々あります。
まず、これらのマイルールを書き出してリストアップします。そしてマイルールを実践した場合と、全く実践しなかった場合の2通りを実行し、その違いを比較するのです。するとマイルール無しでも「意外といける」という感覚を持つことできます。何度か練習することで、これまでの認知の偏りに気づき、行動を改善することができます。
2つ目の例は小さな失敗をしてみることです。社交不安症の人は「失敗したら終わりだ」「恥をかいたら終わりだ」という思いが非常に強いです。この思い込みを打破するために、あえて小さな失敗をするのです。
例えば、いつも身なりを整えておかなければ不安なら、あえてヨレヨレの服で外に出かけます。「そんなことをしたら周囲に笑われる」と思うかもしれませんが、実際にやってみると多くの気づきが得られます。「ほとんどの人は気にも留めてなかった」や「見てくる人もいたけど一瞬だけの出来事だった」といった気づきです。これらの気づきから「多少の失敗は大したことない。失敗しても人生の終わりではない。」と失敗への恐怖をやわらげることができます。
これらの治療を受けるには精神科・心療内科といった医療機関に相談してください。その際に注意してほしいのは、認知行動療法と薬物療法を併用している医療機関を選ぶことです。医療機関によっては、薬物療法オンリーの治療法を採用しています。そのような医療機関は薬物療法以外の手立てを持たないため、薬漬けにされる可能性があります。事前にネット等で調べたうえで医療機関を選んでください。
5.最後に
社交不安症は本人でさえ病気だと気づいていない人が多い病気です。「性格だから仕方がない」と諦めている人も多いと言われています。
社交不安症は治る病気です。正しく治療すれば良くなります。一方で放置して治る病気ではありません。「これは病気だ」と受け入れて治療への第一歩を踏み出してください。
今回の記事は『社交不安症がよくわかる本』を参考にして書きました。豊富なイラストとやさしい文章は分かりやすく、社交不安症に悩む人に自信を持ってオススメできる本です。本人のみならず、家族もこの本を読むことで病気への理解が深まると思います。
病気治療の原則は病気を知ることです。本記事があなたの人生を好転につながるきっかけとなれば幸いです。
小腹が空いたらスナック菓子?菓子パン? いや、不安・抑うつ持ちにオススメのおやつはこれだ!
「小腹が空いたのでおやつにスナック菓子・菓子パンを食べる」
「腹ペコでコンビニやスーパーでついついスナック菓子・菓子パンに手が伸びる」
よくある状況ではないでしょうか?
僕自身、以前はスナック菓子や菓子パンをよく買っていました。しかし、現在は全く買っていません。
なぜなら、スナック菓子・菓子パンは不安・抑うつを悪化させるためです。
1.スナック菓子・菓子パンはなぜ不安・抑うつを悪化させる?
おやつの定番であるスナック菓子・菓子パンがなぜ不安・抑うつを悪化させるのか?その理由は3つあります。
1-1.血糖値が乱高下し、興奮・緊張を招く
スナック菓子・菓子パンは砂糖が多く使われてます。砂糖は腸で素早く吸収され、血糖値を急激に上昇させます。この血糖値の急上昇、以下のような過程で心身を興奮・緊張状態にしてしまいます。
- 砂糖で血糖値が急上昇する
- 急上昇した血糖値を下げようとインスリンというホルモンを大量分泌する
- 大量分泌したインスリンによって血糖値が下がり過ぎる
- 血糖値の低下は人体の危機のため、アドレナリンやコルチゾールといったホルモンで血糖値を上げる
- アドレナリンやコルチゾールは心身を戦闘モードにするホルモンのため、興奮・緊張状態になる
1-2.腸内の善玉菌が減り、悪玉菌が増える
人間の腸には腸内細菌と呼ばれる微生物が住み着いています。腸内細菌には以下の3つの勢力があります。
1つ目は善玉菌。体にとって良い働きをする腸内細菌です。乳酸菌やビフィズス菌などがあります。
2つ目は悪玉菌。体にとって悪い働きをする腸内細菌です。カンジダ菌や黄色ブドウ球菌などがあります。
3つ目は日和見菌。善玉菌と悪玉菌どちらでもなく、優勢な方に味方をします。
これら3グループは絶えず勢力争いをしています。善玉菌が優勢な時、腸内環境は良いと言えます。逆に悪玉菌が優勢な時、腸内環境は乱れて炎症が生じやすくなります。
では、スナック菓子や菓子パンを食べると腸内細菌に何が起こるのか?
結論から言うとスナック菓子や菓子パンは悪玉菌を優勢にします。
悪玉菌の1種であるカンジダ菌は砂糖で活性化します。カンジダ菌が腸内で優勢になると不安・抑うつ・慢性疲労などの症状が生じ、心に霧がかかった状態「フォギーマインド」の原因となることが知られています。
1-3.トランス脂肪酸が体の炎症を促進させる
トランス脂肪酸とは植物油(サラダ油など)に水素を付加して作った人工の油です。安くて保管が簡単なため、多くのスナック菓子や菓子パンに用いられています。
トランス脂肪酸の有害性は実証済みで、アメリカやEUでは使用が大きく制限されています。(日本では、アメリカやEUと比べて摂取量が少ないとのことから使用制限が緩いという背景があります。)
不安・抑うつ持ちにとってトランス脂肪酸が危険な理由は、体の炎症を促進させるためです。以前紹介しましたが、近年体の炎症が精神に影響を与えているという説が有力視されています。ザックリ言えば「うつは炎症で起きる」という説です。不安・抑うつを呼び起こす炎症を抑えるために、トランス脂肪酸を含むスナック菓子・菓子パンは避けるべきです。
うつと炎症については下の記事を参照ください。
2.オススメのおやつは?
では小腹が空いたら何を食べたら良いのでしょうか?
オススメはナッツ類と果物です。
なぜナッツ類と果物がオススメなのか?
それは、ナッツ類と果物に現代人に不足しがちな栄養素が豊富に含まれているためです。
ナッツ類はビタミン、ミネラル、そして抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸が豊富です。ナッツ類は糖質が少ないため、血糖値を上昇させません。
果物はビタミン、ミネラル、水溶性食物繊維が豊富です。果物は糖質が多いですが、甘みの元が果糖という血糖値を上げにくい糖類であり、なおかつ食物繊維が吸収をおだやかにするため血糖値上昇が緩やかです。
3.最後に
今回は不安・抑うつ持ちにオススメのおやつを紹介しました。
不安・抑うつは様々な要因がありますが、砂糖やトランス脂肪酸は不安・抑うつを重いものにします。砂糖・トランス脂肪酸を多く含むスナック菓子や菓子パンは不安・抑うつ持ちにとって危険な存在です。
以前の僕はスナック菓子や菓子パンが大好きで毎日のように食べていましたが、今思えば不安を増長させていたように感じます。
現在のおやつはもっぱらナッツ類と果物です。スナック菓子と菓子パンを止めてから体調は明らかに改善しました。具体的には朝の憂うつが激減し、体が軽くなりました。
もしあなたが不安・抑うつに悩んでいるのなら、まずはスナック菓子・菓子パンを止めてみるところから始めてみませんか?
うつ病だと思っているその症状、「副腎疲労」かも。副腎を休めて元気を取り戻せ!
- 朝起きたときから体が重い
- 会社に行くのがつらくなり、不安感に襲われる
- 訳もなく落ち込む
- 休日も疲れて動けない
社会人2年目の春に僕が陥った症状です。これらは”副腎疲労”の典型的症状です。副腎疲労による症状はうつ病と似ており、精神科や心療内科でうつ病と診断されるケースも多いと言われています。
「抗うつ薬を飲んでいるのに、中々改善されない・・・。」
あなたの抑うつや不安感、もしかしたら副腎疲労が原因かもしれません。
1.副腎とは?
「副腎って何だ?」
恐らく多くの人はこう思うでしょう。
心臓や肝臓などと言ったメジャーな内臓と比べ、副腎の知名度はとても低いです。
実際、現在の医学教育で副腎について勉強する機会は他の臓器より少ないため、医者でさえ関心の低い臓器と言えます。
副腎は腎臓の上にある小さな臓器です。
副腎の仕事は「コルチゾール」と呼ばれるホルモンを作り出すこと。
コルチゾールは以下のような役割を担っています。
- ストレスから心身を守る
- やる気・活力を生み出す
- 炎症・アレルギーを抑える
コルチゾールは別名「ストレスホルモン」。
というのも、コルチゾールはストレスを受けると心身を守るため分泌量が増加するのです。
ストレスを受けてコルチゾールの分泌量が増えると、肉体的にも精神的にもハイになります。コルチゾールはやる気・活力を生み出すので、心身を高揚させてくれます。
しかし、ストレスが長期に渡って継続するとコルチゾールを作る副腎はフル稼働で疲弊していきます。疲れ切った副腎はコルチゾールを作れなくなります。
するとどうなるか?
コルチゾールの減少によってやる気・活力が失われてしまうのです。
また、コルチゾールはストレスだけでなく炎症やアレルギーを抑える役目もあります。
そのため、副腎が疲れてコルチゾールが少なくなると風邪を引きやすくなり、アレルギーが出やすくなります。
2.副腎が疲れると起きる症状
「で、副腎疲労になるとどんな症状が出るのよ?」
こう思った人も多いのでは?
副腎が疲れると具体的には次のような症状があらわれます。
- 朝起きられない
- いつものルーティンワークが億劫になる
- 集中力が落ちてミスが増える
- スタミナが落ちる
- 何もないのに不安感や焦燥感に駆られる
- 気持ちが落ち込む
「いやいや・・・。うつ病そっくりやん!」
そう思うのも無理はないでしょう。
実際、うつ病と診断されたものの、実は副腎疲労だったという人は珍しくないです。
3.副腎が疲れる原因
副腎が疲れる原因は次の3つです。
3-1.ストレス
ストレスと副腎疲労は切っても切れない関係です。
人は恐怖・生命の危機といったストレスを感じるとコルチゾールやアドレナリンを大量分泌し、血糖値・血圧を急上昇させます。この反応は「急性ストレス反応」と呼ばれ、猛獣に襲われたりした緊急時でも即座に対応できる優れたシステムです。サバンナに住んでいる頃の人類は、このシステムのおかげで危機を乗り切って生き残ってきました。
しかし、この急性ストレス反応は現代において誤作動を起こしています。現代の日本で猛獣に襲われることはまずあり得ないでしょう。しかし、急性ストレス反応は仕事や人間関係のストレスでも作動するのです。
ストレスを受けるたびに急性ストレス反応が作動すると、そのたびに副腎から大量のコルチゾールが分泌されます。このような状況が長期に渡って続くと、副腎が酷使され、副腎疲労に陥ってしまいます。
3-2.慢性炎症
「慢性炎症??そもそも炎症って何だ?」
こう思った方も多いのでは?
炎症とは何か?
分かりやすい例で言うと、虫に刺されて肌が赤く腫れる症状。
これが炎症です。
体内に侵入した異物に対して免疫システムが攻撃することで肌が赤く腫れるのです。異物を撃退した後は腫れが引き、体は元に戻ります。
風邪を引いた時の発熱や嘔吐なども、炎症の代表例で、異物を撃退しようとする働きです。
このように炎症自体は体を守るために必要な反応です。
今までの例は”急性”の炎症。短期間で激しい症状が現れ、短期間で決着がつきます。
ところが、”慢性”の炎症となると事情が変わります。
慢性炎症の代表例はアトピー性皮膚炎、花粉症などです。これらは症状自体は軽度ですが、長い時間に渡って体を蝕みます。とろ火で煮込むようにジワジワと進んでいく炎症です。
副腎から分泌されるホルモンのコルチゾールは炎症やアレルギーを抑える役目もあります。そのため慢性の炎症を抱えていると、副腎は炎症対応のためにコルチゾールを分泌し続けます。このような状況が長期に渡って続くと、副腎が酷使され、副腎疲労に陥ってしまいます。
3-3.自律神経の乱れ
「自律神経の乱れ・・・?そもそも自律神経って何だよ?」
自律神経とは、内臓の動きなど自分の意志でコントロールできない機能をつかさどる神経です。例えば、心臓の鼓動や胃腸の動きは自律神経によってコントロールされています。
自律神経には大きく分けて2種類の神経があります。
1つめは興奮・緊張・ストレスなど人体を活性化させる交感神経です。やる気や集中力を出し、戦闘モードになるときに優位となる神経です。生存が脅かされるような状況では交感神経が活発化、不安・焦り・動悸などの反応が生じます。
2つめは休息・リラックス・快復など人体を落ち着かせる副交感神経です。体を休ませて回復させる神経です。夜寝る前のリラックスしたときや寝ているとき、腹式呼吸をしているときなどは副交感神経が優位になります。
重要なのは交感神経と副交感神経のバランスです。交感神経と副交感神経のバランスの取れた状態を自律神経が整うと言い、健康な心と体を維持することができます。
ところが、ストレス社会とも言われる現代では、興奮・緊張を司る交感神経が優位になりがちです。それもダントツに。
交感神経が優位なままだと何が起こるか?
ストレスに対応するために副腎がコルチゾールをバンバン分泌します。
これが短期間の話であれば問題ありません。
しかし、現代人は長期間にわたってストレスにさらされています。
その結果、副腎は酷使され、ついには疲れ切ってしまうのです。
4.副腎を休めるには?
副腎を休めるにはどうすればいいのか?
正直、気になるのはここです。
副腎疲労から抜け出すアプローチを3つの視点からご紹介したいと思います。
4-1.慢性炎症の除去
副腎疲労の原因の1つが慢性炎症です。
例えば、アトピー性皮膚炎や花粉症は典型例です。
では、慢性炎症を除去するにはどうすればいいのか?
取るべきアプローチは、腸炎症の改善です。
「え?何で腸??」
こう思った方も多いのでは?
腸炎症の改善を推したのには理由があります。
慢性炎症を抱えている人は、ほぼ確実に腸が炎症しているからです。
アトピー性皮膚炎や花粉症の人は腸粘膜の状態が悪いです。
腸というと、「食べ物を消化する」というイメージが強いですが、実は人体で最大の免疫器官です。もっと言うと、腸は免疫の司令塔なのです。
もし腸が炎症していると、傷ついた腸粘膜から異物が簡単に侵入します。
すると体内に侵入した異物に対応するため、免疫が攻撃を開始。
その結果生じるのがアトピー性皮膚炎や花粉症です。
では腸の炎症を鎮め、元気な腸を取り戻すためにはどうすればいいのか?
その方法は3つあります。
まず1つ目は腸内環境の改善です。
腸には腸内細菌と呼ばれる細菌たちが住んでいます。
腸内細菌は以下の3つに分類されます。
- 善玉菌・・・消化吸収を助け、感染を予防する
- 悪玉菌・・・毒素や発がん性物質を増やす
- 日和見菌・・・善玉菌vs悪玉菌の有利な方に味方する
もしあなたが便秘・下痢を繰り返しているなら、腸内で悪玉菌が優勢となっています。
ではどうすれば善玉菌を優勢にすることができるのか?
答えはシンプル。
善玉菌を腸に送り込めばいいのです。
例えばキムチ・味噌・納豆などの発酵食品には善玉菌が多く含まれます。これらのような発酵食品を食べることで善玉菌に援軍を送ることができます。
また、ビオフェルミンのような整腸剤も有効です。
ちなみに善玉菌は食物繊維をエサとしています。
食物繊維を積極的に摂ることで、善玉菌はより元気になります。
食物繊維が豊富な食材はキノコ・海藻・果物などです。意外かもしれませんが、ココアも食物繊維が豊富です。これらの食材は腸内環境の改善にオススメです。
2つ目は小麦と乳製品を避けること。
なぜなら、小麦と乳製品は腸粘膜を傷つけるタンパク質「グルテン」「カゼイン」を含むからです。この2つのタンパク質の問題点は、人間の消化酵素で分解されにくいのです。消化されずに小腸までやってきたグルテンとカゼインは腸の粘膜を荒らし、炎症を起こします。
「小麦と乳製品をやめたら食べるモノがなくなる!!」
このような意見もあるでしょう。
ベストは小麦と乳製品を完全にやめることですが、現実問題としてかなり難しいです。
そこでオススメなのが、1日おきに食べるという方法です。
小麦を食べた次の日は、小麦を食べない日とするのです。
乳製品も同じです。
人間の腸は、毎日同じタンパク質を摂り続けると荒れてしまうという弱点があります。この弱点をカバーするためには、1日おき作戦が有効です。
最後の3つ目は、毎日同じタンパク質を食べるのではなく、ローテーションすることです。先ほども説明したように、人間の腸は毎日同じタンパク質を摂り続けると荒れてしまうという弱点があります。
そのため、体にいいからと言って毎日同じタンパク質を摂ってしまうと腸粘膜が荒れてしまいます。
そこで有効なのがタンパク質のローテーションです。
例えば「今日は牛肉」「明日は魚」「あさっては豚肉」といったように、同じタンパク質に偏らないようにするのです。
4-2.自律神経を整える
先ほども説明したように、自律神経とは内臓の動きなど自分の意志でコントロールできない機能をつかさどる神経です。
そして自律神経には緊張する方向に働く交感神経とリラックスする方向に働く副交感神経の2つがあります。
ストレス社会と言われる現代では、どうしても交感神経が優位になりがちです。
ではどうすれば交感神経を鎮め、自律神経を整えることができるのか?
僕のオススメするアプローチは3つあります。
1つはスマホの使用時間を減らすことです。
「え?何でスマホ?」と思うかもしれません。
スマホへの依存は自律神経を確実に乱します。
「寝る前にスマホをいじると眠れなくなる」
あなたも経験したことがあるのではないでしょうか?
実はこれ、スマホをいじることで交感神経が優位になって緊張したために眠れなくなったのです。
スマホの画面から出るブルーライトは、人間の脳を覚醒させる効果があります。
さらに、スマホはあらゆる情報にアクセスできるため、脳にマルチタスクをさせます。
その結果、情報の洪水にさらされた脳は警戒態勢となり、交感神経が優位となってしまうのです。
ちなみに、スマホの使用時間が長い人ほど睡眠障害と精神疾患を抱えやすいという報告が多くの国でされています。
スマホへの依存が自律神経を乱すのは疑いようがありません。
「スマホ依存がヤバいのは分かった。でも気合だけで抑えるのは無理だ!!」
こう思う人も多いでしょう。
スマホには麻薬に匹敵する中毒性があるため、「根性でやめろ」と言うのは無理筋です。
そこでオススメなのが、スマホ画面を白黒設定にすることです。
カラフルだったスマホ画面が白黒になると、スマホの魅力が激減します。
というのも、鮮やかな色彩が失われると、人間の脳はスマホに魅力を感じなくなるようです。
僕自身、スマホ画面を白黒にしてから、スマホをいじる時間が激減しました。白黒だと、なんとなくつまらなく感じるんですよね~。お金を掛けずにスマホから距離を置けるので、やらない手はないと思いますよ~。
2つ目のアプローチは湯船につかる習慣を持つことです。
副腎疲労を抱えている人は、湯船につからずにシャワーで済ませるタイプの人が多いです。
僕自身、副腎疲労となっていた時期はシャワーで済ませていました。
40℃程度の湯船につかると緊張がゆるみ、心身がリラックスします。ストレス社会と言われる現代で、緊張をゆるめる時間は貴重です。張り詰めた心身を湯船で解きほぐすことで、自律神経が整います。
湯船につかるだけでも有効ですが、さらにリラックス効果を高めるアイテムとしてオススメなのがエプソムソルトです。
エプソムソルトとは、硫酸マグネシウムというミネラルで作られた入浴剤です。
このエプソムソルト、自律神経を整えてくれる優れものです。
というのも、マグネシウムには緊張・興奮を鎮める効果があるのです。
そして、マグネシウムは皮膚からの摂取が可能です。一説によると、口からよりも皮膚からの方が吸収効率が良いとも言われています。
つまり、エプソムソルト入りの湯船につかれば、マグネシウムの力で心身をリラックスさせて自律神経を整えることができるのです。
エプソムソルトについてはこちらの記事も参照ください👍
3つ目のアプローチはお菓子とジュースをやめることです。
「お菓子とジュースは貴重な楽しみだ!それを奪うのか!!」
こんな反論も聞こえそうです・・・。
ただ、そんな反論を承知で断言します。
お菓子・ジュースは確実に副腎を疲労させます。
なぜか?
それは、大量に含まれる砂糖があなたの血糖値を乱高下させ、大量のホルモンが分泌されるからです。
大量の砂糖を摂取すると、人体では次のようことが起こります。
①血糖値が急上昇する。
②血糖値を下げようとインスリンが大量分泌される
③大量のインスリンで血糖値が急低下する
④急低下した血糖値を上げようとホルモンを分泌される
⑤過剰にホルモンが分泌され自律神経が乱れる
ちなみに、ここで説明しているホルモンとはアドレナリンとコルチゾールです。
この2つのホルモン、本来は身に危険が迫った時に分泌されるものです。アドレナリンとコルチゾールは交感神経を活発化、体を素早く緊張させて戦闘モードへと切り替えます。
身に危険が迫った時に働くはずのアドレナリンとコルチゾールですが、大量の砂糖摂取でも働いてしまいます。すると交感神経が優位になって日常的に興奮・緊張状態となり、不安を感じやすくなってしまいます。
ですがご安心を。
元をたどれば、原因は砂糖の摂取です。砂糖さえ食べなければ、こんな事態は防げます。
そう、お菓子とジュースをやめればいいだけです。
「甘いモノを奪うのか!!」
こんな反論も聞こえてきそうです。。。
大丈夫。
お菓子・ジュースをやめても、甘いモノは食べられます。
果物です。
果物にも糖分が含まれていますが、食物繊維量が多いため、血糖値が上がりにくいです。どうしても甘いモノが食べたい場合は、果物を食べましょう!
4-3.栄養状態の改善
副腎疲労になった人は、ほぼ確実に栄養状態が悪いです。
「いやいや。俺は3食きちんと食べてるよ!!」
こんな風に胸を張って言う人でも、実は栄養不足だったりします。
なぜか?
現代の食事は油断すると炭水化物に偏りやすく、タンパク質・ビタミン・ミネラルが不足しがちなのです。
「具体的にどうすりゃいいんだ?」
そんな方に取ってほしいアクションは次の2つです。
まず1つ目は、茶碗のご飯を半分にして、メインのおかずである肉or魚を増やすことです。
シンプルに肉や魚の量を増やしてもいいですし、一品おかずを追加するのもアリです。
僕の場合よくシーチキンやサバ缶をプラスして栄養量を強化しています。
肉や魚はタンパク質が多く、ビタミン・ミネラルも豊富です。これらは多くの現代人に不足しています。
「とりあえず肉と魚を増やす」
この意識さえあればOKです。
2つ目のアクションがビタミンB群サプリの摂取です。
「え?サプリ?食事からじゃダメなの?」と思われるかもしれません。
理屈で言うと、食事からまかなうのが理想です。ですが、ビタミンB群を毎日食事からのみで補うのはメチャクチャ難しいです。
というのも、現代人はビタミンB群を湯水のように消費しているのです!
ビタミンB群は別名 代謝ビタミン。
あらゆる代謝で名前が出てくる栄養素です。
そんなビタミンB群はストレスを受けたり、何かに集中したりすると、激しく消耗されます。
ビタミンB群は脳機能と関連が深く、不足すると感情をコントロールできなくなり、メンタルが不安定になります。
ストレス社会である現代において、ビタミンB群は補給を強化すべき栄養素です。そのため、食事に加えてサプリメントによる補給をオススメします!
ビタミンB群についてはこちらの記事も参照ください。
5.最後に
今回の記事は『疲れがとれない原因は副腎が9割』という本を参考に書きました。本書によると副腎疲労はドクターも見過ごしがちであり、認知度の低い病気と述べられています。症状がうつにそっくりなので、精神科を受診して抗うつ剤を処方されている人も多いとも述べられています。
しかし、疲れ切った副腎に抗うつ剤を処方しても症状は良くなりません。副腎疲労から抜け出すためには、生活習慣に斬り込むしかありません。
生活習慣を見つめ直し、改善していくのは、ぶっちゃけ言うとめんどくさいです。薬で治るならそっちの方がよっぽど楽でしょう。ただ、薬の効果が期待できない以上、生活習慣を叩き直すしかないです。そして、僕の経験から言うと生活習慣を叩き直す方が早く確実に効果が出ます。
健康を取り戻すために、生活習慣を叩き直す一歩を踏み出してみませんか?
この記事が、その一歩を後押しするものとなれば幸いです。
あなたの不調は文明病? 進化医学というアプローチ
「朝から体が重くて憂うつ・・・。」
「重い体を引きずって会社に向かう・・・。」
「会社についても頭がボーっとする・・・。」
「ヘトヘトになりながら家路につき、倒れるように眠る・・・。」
共感する人も多いのではないでしょうか。僕自身、今年の1月ごろにこのような状況に陥り、メンタルがガタガタになりました。このままではヤバいと感じていた折、手に取った本が「最高の体調」です。僕はこの本を足掛かりにボロボロになっていた心身を立て直しました。
この本の優れた点は、肉体や精神の疲労・不調の根本原因を見事に説明していることです。逆に、本書の弱点は根本原因の説明が充実している一方で、実践の記述が少ないことです。体調改善の具体的なアクションを知りたい人にとっては、「一番知りたい肝心なところが欠けている」と感じるでしょう。ただ、本書が示す体調不良の根本原因を理解すれば、自身でアクションを起こす道しるべになるはずです。
1.その不調は文明病
文明病とは科学技術の進展による社会の変化によって引き起こされる病気や症状を指します。
文明病の代表例は以下の通りです。
- 過剰なカロリーによる肥満
- 朝から体が重い慢性疲労
- 不眠症
- うつ病や不安症
- 集中力が続かない
「自分のことか⁉」と感じた方もいるのではないでしょうか。そしてこれらの症状に苦しむ自分を責めているのではないでしょうか。
しかし、本書では「悪いのは自分」という考え方を否定します。代わりに進化医学という視点から不調の原因をあぶり出します。早い話、人の体は今の環境が想定外過ぎて対応できないのです。
本書の一部分を要約して引用します。
現在の人類は約600万年前に誕生し、現在の農耕生活に移ったのはたかだか1~2万年前。農耕を始める前の人類は動物や魚を狩り、木の実や山菜を採集する狩猟採集生活を送っていた。人の体は600万年慣れ親しんだ狩猟採集生活で最も力を発揮する。一方で現在の農耕社会は人類にとって想定外の連続、心身がうまく対応できず不調をきたしている。
2.感想
進化医学というアプローチで体調不良に挑む本書は、僕にとって目からウロコでした。本書を読んで思ったことは、いかに自分が人類の進化に背を向けているかということです。人の体の設計思想を理解すれば、何が自分を苦しくしているのかがクリアに見えます。
精神的にガタガタだった今年の1月、僕は忙しさを理由に冷凍パスタやインスタントラーメンなど炭水化物に偏った食生活を送っていました。さらにストレスを和らげるためにお菓子をよく食べていました。本書ではこのような食生活は腸内の善玉菌を苦しめ心身を蝕むと紹介されています。
また、当時僕は夜遅くまでPCでネットサーフィンをして睡眠時間も不足しがちでした。これに関しても本書では下記のように紹介しています。
- PCやスマホといったデジタルデバイスが不安を増幅させる
- 少ない睡眠時間は心身を疲弊させ不調を招く
今思えば、当時の僕は人類の進化に背を向けまくっていたようです。本書は僕にその事実を教えてくれました。
アマゾンのレビューを見ると、実践に関する記述が少ないと言われる本書。しかし、健康を考える上での大きな道しるべを示してくれる良書だと僕は思います。
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不安持ち必見! 不安の根源―自律神経の乱れとは?
- 何となく不安
- 心が消耗しやすい
- 常に疲労感がある
- イライラする
- 集中力が続かない
もしこれらの症状でお悩みの場合、自律神経の乱れが原因かもしれません。
1.自律神経とは
自律神経とは自分の意志でコントロールできない機能をつかさどる神経です。例えば、心臓の鼓動や胃腸の動きは自律神経によってコントロールされています。
自律神経には大きく分けて2種類の神経があります。
1つめは興奮・緊張・ストレスなど人体を活性化させる交感神経です。やる気や集中力を出し、戦闘モードになるときに優位となる神経です。生存が脅かされるような状況では交感神経が活発化、不安・焦り・動悸などの反応が生じます。
2つめは休息・リラックス・快復など人体を落ち着かせる副交感神経です。体を休ませて回復させる神経です。夜寝る前のリラックスしたときや寝ているとき、腹式呼吸をしているときなどは副交感神経が優位になります。
重要なのは交感神経と副交感神経のバランスです。交感神経と副交感神経のバランスの取れた状態を自律神経が整うと言い、健康な心と体を維持することができます。
不安持ちからすると、「興奮・緊張・ストレスをもたらすなんてけしからん!交感神経は悪者だ!」と言いたくなるかもしれません。しかし、交感神経による瞬時の戦闘モード切替があったからこそ、人類は生き延びられてきた側面もあります。獣に襲われたときにリラックスしたままだと、人類は生き残ることはできなかったでしょう。厳しい自然を生き抜くためには、興奮・緊張・ストレスは重要な存在だったのです。
2.自律神経はなぜ乱れる?
自律神経はストレスを受けることで乱れると言われており、代表的な原因は以下の通りです。
- 長時間労働によるストレス
- 生活リズムの乱れ
- 環境の変化
- 食事の乱れ
いずれも現代人が陥りやすいものばかりです。
「長時間労働によるストレス」が神経を消耗させるのは誰もが納得すると思います。仕事のプレッシャーや人間関係は自律神経を乱す要因となるのです。
「生活リズムの乱れ」は具体例を挙げると睡眠不足や運動不足などが挙げられます。
睡眠はストレスによるダメージを回復させます。睡眠不足になると回復が追い付かず、ダメージは蓄積してしまいます。
運動にはストレスを軽減し、脳機能を向上させる効果があります。運動不足になるとストレス軽減や脳機能向上の効果が得られなくなり、自律神経を乱す要因となります。
「環境の変化」はスマホやパソコンといったデジタル・デバイスに囲まれ、常に刺激を受ける環境などが挙げられます。スマホ使用時間が無いほど不安が多く、ストレスが回復しにくいとの調査報告もあることから、デジタル・デバイスが自律神経を乱しているのは明らかです。
「食事の乱れ」は糖質過多とビタミン・ミネラル・食物繊維不足の食生活を指します。飽食の時代と言われる現代ですが、油断すると栄養が偏りやすいのも事実です。栄養の偏りは、自律神経を調整する神経伝達物質の材料不足につながります。結果として調整役のいなくなった自律神経は乱れてしまいます。
3.自律神経を整えるには
「2.自律神経はなぜ乱れる」で挙げた原因をクリアしていくことで自律神経は整いやすくなります。
「生活リズムの乱れ」では睡眠不足と運動不足を挙げました。解決法は至ってシンプル、睡眠時間の確保と運動習慣を持つことです。
寝る時間を30分早めるだけでも回復量は上昇します。また、アイマスクと耳せんは睡眠の質を向上させる効果が認められているためおススメのアイテムです。睡眠に関しては、こちらの記事も参考になるかと思います。
運動習慣というと大変に感じるかもしれませんが、軽い散歩でも効果があります。軽めのストレッチや筋トレでも運動効果の恩恵は得られるのです。
「環境の変化」ではデジタル・デバイスによるストレスを挙げました。解決法はデジタル・デバイスの使用時間にルールを設けることです。例えば「14時になったら10分だけメールチェック」「19時から5分だけLINEを見る」などです。どうしても見てしまう場合は、スマホからアプリを消去してしまうのも手です。
「食事の乱れ」では糖質過多とビタミン・ミネラル・食物繊維不足の食生活を説明しました。解決法は糖質を減らし、肉・魚・野菜を多く食べることです。糖質を減らすためのアクションは、お菓子やジュースといった砂糖を使用した食品を食べないことです。また、主食を未精製穀物に置き換えることも効果的です。未精製穀物とは玄米や全粒粉といった、外皮を取り除いていない穀物のことです。未精製穀物はビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富です。いつも食べている白米やパンを、玄米や全粒粉パンに置き換えることが具体的なアクションとなります。
ここまで読んで「『長時間労働によるストレス』の対策は?」と思われたかもしれません。これに関しては対策を提示することはできません・・・(>_<)。むしろ僕が教えてほしいです(笑)。
とは言え、「生活リズムの乱れ」「環境の変化」「食事の乱れ」をクリアすれば、自律神経の耐ストレス抵抗力は大きく向上します。この記事が、あなたの自律神経を整え、健康な体と心を手に入れるきっかけとなれば幸いです。
劣等感は必ずしも悪い感情ではない。毒にも薬にもなる感情を使いこなせ!
ネガティブなイメージで語られることの多い”劣等感”ですが、劣等感を抱くこと自体は悪いことではないと僕は思っています。この劣等感という感情は使い方次第で毒にも薬にもなるというのが僕の考えです。
劣等感とは?
そもそも劣等感とは、「理想とする自分に到達できていない現在の自分を、まるで劣っているかのように感じること」を言います。劣等感はあくまでも理想の自分と現在の自分の差に対して抱く感情です。
優れた他者に対して劣等感を感じるケースもあるでしょうが、それも厳密に言えば優れた他者のようになった理想の自分に対して劣等感を感じているのです。劣等感は自分を尺度にした感情なのです。
劣等感の良い使い方
劣等感の良い使い方とは、劣等感をバネに努力する姿勢を言います。例えばスポーツ選手が今の自分を未熟と感じ、理想とするプレーを実現するために努力することなどが挙げられます。このように劣等感は良い使い方をすれば、努力や成長の起爆剤となる感情なのです。
劣等感の悪い使い方
劣等感の悪い使い方とは、劣等感を言い訳にする姿勢を言います。例えば、「私は学歴が低いから成功できない」といった姿勢です。この姿勢は劣等感を言い訳にしてアクションを起こさないため、理想とする自分には近づきません。劣等感は使い方次第で、自身の努力や成長の妨げにもなり得るのです。
僕の劣等感
社交不安症の僕は精神が打たれ弱いことに劣等感を抱いています。ただし、この劣等感を言い訳にして行動をしない姿勢は取りたくないと考えています。少しでも理想とする自分に近づけるよう、できることから行動しています。具体的には食生活や運動、睡眠といった精神に影響する生活習慣を改善し、へこたれない心作りを目指しています。
最後に
劣等感は強力な感情です。強力である分、方向性を間違えれば人生への影響も大きなものとなりかねません。劣等感を毒とするか薬とするかはあなた次第。この記事が劣等感を薬として使うきっかけになれば幸いです。
ビオフェルミンでメンタル改善!腸から心を整える!
整腸剤として有名な「ビオフェルミン」。実はメンタルの改善効果があります。不安持ちの方にはビオフェルミンの服用がオススメです。
1.プロバイオティクスでメンタル改善
プロバイオティクスとはビフィズス菌や乳酸菌といった腸内細菌を使ったサプリのことです。「ビオフェルミン」などが有名です。
プロバイオティクスにはメンタルの改善効果が確認されています。プロバイオティクスを4週間服用した被験者は、攻撃的な思考が減少し、落ち込みからも早く立ち直れるようになったと報告されています。つまりメンタルが改善したのです。
2.プロバイオティクスを摂ると何が起こる?
プロバイオティクスを摂ると腸内環境が改善されます。
「腸内環境の改善って具体的に何なんだ?」と思われた方、いい質問です。
そもそも腸内細菌には次の3つの勢力があります。
1つ目は善玉菌。体にとって良い働きをする腸内細菌です。乳酸菌やビフィズス菌などがあります。
2つ目は悪玉菌。体にとって悪い働きをする腸内細菌です。ウェルシュ菌や黄色ブドウ球菌などがあります。
3つ目は日和見菌。善玉菌と悪玉菌どちらでもなく、優勢な方に味方をします。
この3つが腸内では常に勢力争いをしています。腸内環境は善玉菌が優勢になれば良好になり、悪玉菌が優勢になれば悪化します。日和見菌は優勢な方に味方をします。
つまり、腸内環境の改善とは善玉菌を優勢な状態にするということです。プロバイオティクスを摂ると善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌の数が増えるため、腸内環境が改善されるのです。
善玉菌の活躍について詳しく知りたい方はこちらの記事を参照ください。
3.腸内環境が悪いとメンタルが崩れやすい
腸内環境が悪い、つまり悪玉菌が多いとメンタルが崩れやすくなります。
悪玉菌が優勢となると腸の免疫機能が低下、細菌などが侵入しやすくなり体内で炎症が発生しやすくなります。そしてこの炎症こそがメンタルに大打撃を与えます。炎症がメンタルに与える影響については下記の記事を参照ください。
ビオフェルミン等のプロバイオティクスで腸内環境が良くなると、腸の免疫機能が向上、細菌などが侵入しにくくなり体内での炎症が減少します。炎症が減少することで、不安を呼び込む原因である炎症性物質が減少し、メンタルは改善に向かいます。
4.最後に
脳腸相関という言葉があるように、腸は心と密接に連動しています。
僕自身、心がざわついてメンタルが崩れていた時は胃腸の調子も悪かったです。今振り返ると、腸内環境もガタガタだったと思います。
もし、あなたのメンタルが崩れ気味で胃腸の調子も悪いのであれば、ビオフェルミンなどのプロバイオティクスがオススメです。
ただし、個人によってどのプロバイオティクスが効くかは異なります。個人によって腸内細菌の構成は大きく異なるので、ビオフェルミンを1カ月服用して効果を実感できなければ他の商品を試してください。根気よく探していくことが肝要です。
本記事があなたの健康に寄与するものとなれば幸いです。
大正製薬 新ビオフェルミンS錠 540錠 [指定医薬部外品]
「スタンフォード式 最高の睡眠」より 良質な睡眠を得るテクニック
前回紹介した「スタンフォード式 最高の睡眠」を引き続きご紹介します。前回の記事は下にリンクを張っておきます。今回は良質な睡眠を得るためのテクニックについてです。
1.良質な睡眠とは何か?
良質な睡眠とは最初の90分をしっかり深く眠ることのできる睡眠です。
そもそも、睡眠には以下の2種類が存在します。
就寝中はこの2種類の睡眠が繰り返されます。
寝付いた後、すぐに訪れるのはノンレム睡眠です。特に最初の90分間のノンレム睡眠は、睡眠全体の中でも最も深い眠りです。この最初の90分が崩れると、何時間寝ようが残りの睡眠も総崩れとなります。最初の90分の質が悪いと、気分・体調・自律神経機能が整わないといううつ症状が現れやすいと報告されています。
裏を返せば、「6時間睡眠の人」と「8時間睡眠の人」がいたとき、最初の90分次第で「6時間睡眠の人」の方がぐっすり眠れて朝も目覚めが良いということがあり得るということです。
つまり、良質な睡眠とは最初90分間の最も深いノンレム睡眠に無事にたどり着くことなのです。
では、最初の90分の質を高めるにはどうすればいいのでしょうか?本書ではその質を高めるスイッチとして、体温と脳のスイッチを紹介しています。
2.入眠スイッチその1 体温
スムーズな入眠のスイッチその1は、深部体温と皮膚温度の差です。深部温度とは体の内部の温度、皮膚温度とは手足の温度です。
入眠時は手足の温度が上がり熱を放出、逆に深部体温は低下します。この変化を助ければ入眠しやすくなります。つまり、深部体温と皮膚温度の差を縮めるのです。
そのために使うテクニックが寝る90分前に入浴することです。入浴すると深部体温、皮膚温度ともに上昇しますが、90分も経てば深部体温は元に戻り、さらに下がり始めます。つまり深部体温と皮膚温度の差が縮まるのです。
もし、忙しくて寝る90分前に入浴が無理であれば、ぬるい入浴かシャワーで済ませることで時間を圧縮できます。
3.入眠スイッチその2 脳
スムーズな入眠のスイッチその2は脳です。脳というと漠然とし過ぎていますが、早い話が脳を使わないということです。眠る前の脳に刺激を与えると、脳が興奮し睡眠の質が低下します。そのために気を付けることは次の2点です。
- 寝る前にスマホなどのデジタル機器を使わない
- 睡眠をルーティン化する
スマホは多機能なデジタルデバイスであるためゲームにメール、ニュースチェックもできます。そのため脳に刺激を与えやすく、興奮状態に陥りやすいです。寝る前のスマホは避けた方が賢明です。
続いて睡眠のルーティン化について。これは寝る前に何も考えなくするための方法です。具体的には、いつものベッドで、いつもの時間に、いつものパジャマで、いつもの証明と室温で寝る。寝る前に音楽を聴くならいつも同じ単調な曲。変化のない退屈な状況を作り出すことで脳を鎮静化させるのです。
以上、良質な睡眠を得るためのテクニックをご紹介しました。睡眠不足は万病の元です。睡眠の質を高めることは肉体的・精神的な健康を増進し、人生の質を高めることに繋がります。より詳しい内容を知りたい方は本書をご購入ください。人生の1/3もの時間を占める睡眠について知ることは健康を考える上で非常に有益です。なんとなく体調が悪いという方やよく眠れないという方はぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。