マサオのブログ

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うつ患者の80%に薬は効かない。そんな80%の人に向けて。

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うつ患者の80%に薬は効きません。

これは精神科医も製薬会社も知っています。

ずっと前から公表されている公然の秘密です。

 

 

1.うつ患者の80%に薬は効かない

うつ患者の80%に薬は効きません。

この事実は、ずいぶん前から知られていました。

 

うつ患者の80%に薬が効かない証拠として2つの論文を紹介します。

 

1つ目が精神科医ファーブルらの研究論文 。

1995年に発表された論文です。

うつ病に対し6週間のプラセボ対象試験(実際の薬と偽薬の比較)を行ったものです。

抗うつ剤の効果は58.5~62.7%。

一方のプラセボは42.1%。

 

ザックリ言えば、抗うつ剤は60%の人に効果ありとなります。

こう聞くと、よく効くように思えます。

しかし、プラセボでも40%の人に効いてるのです。 

早い話、薬理効果のない小麦粉でも、期待感によるプラセボ効果で40%の人に効くのです。

 

抗うつ剤の60%とプラセボの40%を差し引きすると、60%-40%=20%となり、抗うつ剤の効果は20%となります。

つまり、抗うつ剤の薬理的効果は20%の人に有効となるのです。

言い換えると、80%の人には抗うつ剤は効かないということです。

 

2つ目がスチュワートらの研究論文。

こちらは2012年に書かれた、比較的新しい論文です。

この論文は、複数の論文を再解析した論文です。

抗うつ剤とプラセボの寛解率の差を調査し、プラセボ効果ではない、抗うつ剤の薬理的効果による有効性を算出しています。

この論文によると、抗うつ剤が効いた人は12.5~33.3%。

逆に言うと、66.7~87.5%の人には抗うつ剤は効かないということです。

 

2.だからといって薬は無意味ではない

「80%に効かないなら、薬なんて使うべきじゃないだろう。」と思うかもしれません。

普通の感覚ならそう思うでしょう。

僕もそう思いました。

「何でこんなものを精神科医は処方するのだろう?」と。

 

ただ、精神科医や製薬会社からすると「20%もの人を救える道具」です。

 

医薬品の世界で、20%に効くというのは、相当に優秀です。

というのも、10%に効いたら優秀とされる世界なのです。

先ほど紹介したスチュワートの論文でも、12.5~33.3%も効くのだから抗うつ剤は使うべきと主張しています。

 

抗うつ剤が「20%もの人を救える道具」であることは事実でしょう。

現実に抗うつ剤で立ち直った人も多くいます。

だから、抗うつ剤が無意味だとは思いません。

うつ患者の20%もの人たちを救えるのだから。

 

しかし、これで「めでたしめでたし」とはいきません。

残りの80%の人たちが置き去りなのだから。

 

 

3.精神医療の問題点

繰り返しますが、うつ患者の80%に抗うつ剤は効きません。

 

にもかかわらず、精神科や心療内科に行ってうつと診断されると、ほぼ間違いなく抗うつ剤が処方されます。

そして、例え効果が出なくても、抗うつ剤が処方され続けます。

これは僕の経験からも言えますし、他のうつ患者からも同じことをよく聞きます。

また、多くの精神科医もこの実態を否定できないでしょう。

 

でも、これって冷静に考えたらおかしいでしょう。

うつ患者の80%には抗うつ剤は効かないんです。

なのにその80%に抗うつ剤を処方し続ける。

 

その結果、10年や20年も抗うつ剤を飲み続けるうつ患者が生まれているのです。

 

なんでこんなことになるのか?

 

よくある勘違いが、精神科医が金儲けのために処方しているという話です。

分かりやすい陰謀論です。

確かに、そんな精神科医もいるかもしれません。

しかし、もし仮にいたとしても、極めて少数でしょう。

 

 

ではなぜ精神科医は効かない抗うつ剤を処方し続けるのか?

 

それは、抗うつ剤以外の治療法を知らないからです。

精神科医は、全力でうつ患者を救おうとしています。

しかし、多くの精神科医は薬物療法以外の治療を知りません。

というのも、精神科医の養成システムでは、薬物療法しか習わないのです。

そんな訳で、ほとんどの精神科医は薬物療法しかできないのです。

 

これは中々に酷な話です。

うつ患者は精神科医を頼る。

頼られた精神科医は全力で治療する。

その結果、10年や20年に渡って薬漬けにされるうつ患者が生まれる。

これが悪意ではなく、善意から起こっているのだから酷な話です。

 

4.薬が効かない80%の人たちへ

 薬が効かない80%のうつ患者は一体どうすればいいのか?

 

僕の提案は、自律神経を整える生活をすることです。

ぶっちゃけた話、抗うつ剤を飲むよりも自律神経を整える生活の方がよっぽど有効で即効性があります。

 

自律神経を整える生活とは具体的に何をするのか?

 

押さえるポイントは次の3つです。

 

1つ目のポイントは睡眠。

7~9時間の睡眠時間を確保してください。長すぎても短すぎてもダメです。

そして、太陽と連動した生活を送ってください。

朝起きて、昼動いて、夜寝る。

これだけです。

昼夜逆転は絶対に避けてください。

昼夜逆転は自律神経を乱します。

太陽と連動した生活を送ることが、自律神経を整える第一歩です。

 

2つ目のポイントは食事。

糖質を少なくして、肉・魚・卵などのタンパク質を多く摂るようにしてください。

糖質とは砂糖や炭水化物のこと。

砂糖を大量に使ったお菓子やジュースは、血糖値を乱高下させて自律神経を乱します。

白米やパンといった炭水化物も血糖値を乱高下させやすい食品です。

うつ患者にオススメの食事に関しては、こちらの記事を参照ください。

masao3.hatenablog.com

 

3つ目のポイントはスマホ。

スマホに依存しないようにしてください。

何かと便利なスマホですが、近年は世界各国でうつとの関係性が報告されています。

スマホ依存を防ぐアクションとしては、画面を白黒にすることが有効です。

 

スマホとうつの関係性については、こちらの記事を参照ください。

masao3.hatenablog.com

 

5.最後に

「うつ患者の80%に薬は効かない」

抗うつ剤を飲んでる身からすると、中々ショッキングな話です。

 

ただ、この事実を知った時に僕はどこか安堵していました。

「薬が効かないのは僕だけじゃないんだ」と。

 

僕がこの事実を知ったのは、偶然本屋で見つけた「うつの8割に薬は無意味」という本がきっかけです。

かなり挑戦的なタイトルの本ですが、うつ患者やその家族なら知っておいて損はない情報が多く書かれています。

本書で書かれている「うつは心の風邪」キャンペーンへの考察や、製薬会社は営利団体といった指摘は、現代精神医療の問題点を鋭く突いています。

そして、うつ患者とその家族に本書をオススメする最大の理由は、精神科医にかかる際の注意点を書いている点です。これは意外と貴重な情報です。

 

今回の記事においても、本書を参考にしています。

 

 

「うつ患者の80%に薬は効かない」

この事実を知った上で、どうするか?

嘆くのか。それとも怒るのか。

 

いや、これからどう治していくかを考えてみませんか。